パソナの田んぼってどうなったんだろうか?
人材紹介を中心とした事業を展開するパソナグループが田んぼをビルの中に作った件。
人材派遣大手のパソナグループが、都心に畑を作るというコンセプト” Pasona O2”として大手町の地下に水田や野菜・果物の育成施設を作っていました。
当時結構ニュースになっていたので、覚えている方もいるでしょうか?
パソナのホームページによると2005年に開始したようです。
ITバブルがはじけて、次のリーマンショックに向かうちょうど中間あたりでしょうか?
パソナとしても、いったんITバブル期に採用した人材の行き場に苦しんだ時期なのでは無いでしょうか?
現在、どうなっているのかな?と気になって・・・・・
当時、ビルの中に田んぼを作るということは、かなり画期的で、今ほど植物工場の認識もなかった頃ですから、
結構のインパクトを受けた記憶があります。
植物工場研究に関しては、当時先端を行っていたのでは無いでしょうか?
残念ながら既に施設はなくなっているようです。
施設の経緯はこんな感じ
2005 大手町の銀行の地下金庫を使って水田・畑を開始
密閉型で太陽光を使わない完全な工場タイプです。
2007 上記施設を閉鎖
2009 本社移転
2010 パソナグループ本社内でアーバンファームをオープン
ビル全体を農場とする取り組みで、LED照明等の導入による都市型農業の提案としてスタートしています
2017 アーバンファーム見学終了?
千代田区との提携事業だったのでしょうか?
見学は千代田区観光協会のページにもありました。
ホームページには本社移転のため、見学終了とあります。
千代田区との提携事業だったのでしょうか?
見学は千代田区観光協会のページにもありました。
http://www.kanko-chiyoda.jp/tabid/2103/Default.aspx
両施設がどのような経緯で設置され、廃止されたのか?
なかなか資料が見つからずよくわからない部分です。
Pasona O2とアーバンファームの目的はなんだったのだろう?
両施設の目的はなんだったのか?自分なりに考えて見ました。
人材派遣を中心とした企業なので以下のような感じでしょうか。
・農業という分野に人材を派遣しようと考えていた?
・パソナグループとして、農業の技術開発とセットで、人材を送り込む仕組みを作りたかった?
・農業技術そのものを開発し、事業としての成長させるつもりだった?
このあたりの方向性が、外から見ていると全くわかりません。
ちょっと調べてみましたが、方向性に関する資料のような物は
見つかりませんでした。
現在のパソナグループの農業の取り組み
農業及び第一次産業への取り組みは継続されているようです。
農業分野においては、実際の農業にふれながら、その技術・経営を継承する事業を展開してます。また、都市部に牧場を作るといった取り組みもしているようです。
現在のパソナグループの農業への取り組み
https://www.pasonagroup.co.jp/agri.html
現在の状況を考えると、人材を農業経営者に送り込むといった、人材派遣的な考え方とはから、農業そのものの担い手として、人材開発し、事業継承者を育成する事業へ変革しているようです。
デパートの店員として送り込むのではなく、コンビニの店長を仕立てるフランチャイズ方式に近いのかな?(ここまで書くとちょっとイメージわるいかな・・・)
農業全体の状況をふまえると
現在の農業の状況は、長期的な保護による高齢化と経営感覚の欠如が問題だと思います。この状況の打開には、新たな感覚を持つ担い手の育成が必要であり、その点ではパソナの取り組みはよい取り組みかもしれません。
ただし、個々の人材が自らの経営に取り組んで行くことが必要です。自分のブランド、売り方、作り方。すべての要素を自分がコントロールする意志のある経営者になっていくことが必要なんじゃないかな?と考えた次第です。
自分は、パソナの人材達と戦わなきゃいけない・・・かもしれないんですね、もしかしたら・・・。