トラクター・コンバインの排気ガス規制
北海道に移り住み、大型のトラクターをよく見かけるようになりました。
大きいトラクター、かっこいいなって思うんですよね。
例えば、ヤンマーのトラクターはフェラーリエンツォをデザインした、奥山清行。ランボルギーニも操業はトラクター。いまだにトラクターも作っています。
そんな北海道の広大な大地を耕すトラクターにも、乗用車やバスのディーゼル対策がいよいよ
適用されるようです。
国土交通省
平成22年特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律施行規則等一部改正について
https://www.cgr.mlit.go.jp/pdf/offroadnewpamphlet.pdf
ヤンマーのトラクター施策
ヤンマーはこの政策に対して、これまでの対策に加えて、第4対策として、尿素SCRシステムの搭載を検討しているようです。
https://www.yanmar.com/jp/agri/knowledge/emission_constraint.html
第3次の2013年10月にはPM対策として2013年にはDPFディーゼル・パティクレート・フィルタが装備され大型トラクターで50〜120万円ほど値上がりしました。
第4次の対応として、2017年7月から尿素SCRシステムが必要となります。
触媒中にAdBlue(尿素水)を噴射する事で窒素酸化物(NOx)を窒素と水に分解するシステムです。ベンツのディーゼル車には搭載されています。ベンツだと2万キロに1回の供給なので、車検の際に実施すればいいようですが、ヤンマーのホームページによると給油2、3回に1回のAdBlue供給と記載してあるので、もう少し頻繁のようですね。でも、年に3回程度でしょうか・・。
尿素SCRシステムのコストは?
このシステム追加で、初期投資価格は上昇するでしょう。
触媒中に尿素を噴射するだけと考えればそれほど高くはないとも考えられますが、
数十万の価格UPは確実です。
尿素の供給はどうなるのか?
バスやトラックでは一般的に使われるようになってきていますので、 ガソリンスタンド等で簡単に手にはいります。 価格は10Lで2000円弱。 アマゾンでも売っています。
どの程度消費されるのか?
いすゞのトラック4トンクラスで排気量8000ccでだいたい 軽油の消費量に対して5%くらいの消費量です。
【三菱ふそう スーパーグレート 改良新型】尿素水の補給頻度 Responseより
https://response.jp/article/2007/08/13/97768.html
比率がほぼ一緒とすると、
ヤンマーYT490 水冷4サイクル直噴 3000cc燃料タンク110Lなので、10LクラスのadBlueタンクがつくと、やはり給油2回に1回はAdBlue補給です。
地球環境と農業生産の両立という命題に対して、AdBlue添加は不可避ですが、コストともたたかわなくてはならない現在の営農としてはなかなか厳しいところですね。